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みなさんお久しぶりです。「NRSドライバー」のはず?の植木です。
今回は'05年シーズン以来久しぶりのラリーイベント参加となりました。

'06年シーズン以降、全日本ラリー2駆部門がなくなり、それと同時に目指すべき目標を失い、ラリーに対して正直やる気がなくなっていました。また、私自身も今更ながら大学に入学することとなり、仕事と併せて草鞋を2足以上履くような生活をしていたために余裕が全く無かったというのが正直なところです。

ちょうど昨年の年末に行った毎年恒例であるチームの餅つきのときに冗談半分で「ひむかラリーに出てみようか?」といった話を内々にしていました。チームの若槻さんがパルサーで参戦していることもあり、小野さんや、高崎社長らマーチ勢が若干の仕様変更などで出れるオープンクラスへ出て、みんなでラリーを楽しもうよ!といった内容でした。残念ながら、私の車はいわゆるRB車両であり、仕様変更するにもかなりの経費がかかることと、翌年度から仕事では転勤が迫り、大学の授業が多忙を極めるものと予想されることから参戦は諦めていました。やはり今年度に入ってから予想通りの忙しさで、平均睡眠時間が2時間以下なんてざらにあって、とてもラリー参戦なんて言っていられる余裕はありませんでした。

こうして、私を除く3クルーでの参戦計画が進んでいったのですが、小野さんのナビゲーター役の人が探してもなかなか見つからず、申し込み期限が近づいてきました。そこで、私に「ドライバー出来ないならナビを経験してみれば?」とオファーが来たというわけです、はい(笑)もちろん、絶対的な時間がないので、最初はお断りしました。しかし、何度か説得されている中で「何か協力出来ないか?」と思うようになり、金曜日のレキには学校の実験で参加出来ないといった条件でオファーを受けることにしました。

ナビゲーターとして参戦が決まったのがゴールデンウィークに入った頃だったでしょうか?参戦まで1ヶ月を切っていました。私自身、ラリーといえども「走ること」以外に全く興味がなかったので、ナビが何をしているのかなんて全く解からず、ラリーコンピューター(以下ラリコン)なんて時計とアベレージ機能以外触ったこともなかった。とても焦りましたね(苦笑)。

そこで、急遽'05年当時に組んでいた奥山さんと、高瀬さんに連絡をとり、高瀬さんとアポイントが取れたことから、ナビの役割について『先生』をお願いして、1日講習をしていただきました。仕事が… 学校が… なんて言っていたら当然ナビの練習も出来るわけなく、もう無理やりスケジュールを空けて本気で習いました。

高瀬さんのお陰で、ナビの仕事内容をある程度理解することが出来ました。最近はTCラリーが主流で、それこそラリコン無しでも正確な時間さえ解かっていればゴールまで導くことさえ出来ます。本当に問題なのはぶっつけ本番で挑むことになるペースノートを読むことですね。本当に出来るのだろうか?

ノート、ホッチキス、はさみetc.… ナビ道具を覚えたとおりに用意して、いざ宮崎へ!!

5月29日(金) 製図、実験と4限連続の授業を終えて、そのまま羽田空港へ向かいました。彼女に見送られ、ベストな気持ちで宮崎空港へ到着。電車で日向市駅まで行き、サービス隊長浅野さんに迎えに来て頂きました。実は後で知ったんですが、ちょうどこの時本番車に多数トラブルがあった中で迎えに来ていただいたので、ありがたいのと同時に申し訳なかったです。

宿舎に着いたのは日付が変わる頃でした。皆さんにご挨拶し、さっさと風呂に入って、濱田さんの作成されたペースノートを写させていただきました。濱田さんはB5サイズノートに1行空けながら細かく書かれる方で、きっと私のようなド素人だと読む時にロストしかねないな〜と思い、後に補正出来るという意味も含めて3行空けながら書いていくようにしました。皆さんは、書いている間に就寝され、私が寝たのは3時過ぎでした。

5月30日(土) ラリー当日。前日の天候が雨だったために心配していましたが、雨も上がり、気温も上がり過ぎない程度の曇り空の過ごし易い天候でした。超がつくほどに緊張していた私に、濱田さんや、若槻号ナビの馬場さんに声をかけていただき、ラリコンの操作方法、スタート前の確認事項など色々教えていただきました。また、馬場さんには「ラリコンの操作に気を取られて失敗するくらいなら、コマ図とペースノートにだけ注意しようね。大丈夫、そんなにやることないから。」と言っていただき、(実際はナビの仕事は奥深いのですが、)リラックスすることが出来ました。

9時を過ぎるとJN-4クラスからスタートし始めました。最終ゼッケンの私らは36番。久々にドキドキしてきました。しかも、ドライバーではなくてナビとしての責任があるから、今まで味わったことのないなんとも言えない緊張感でした。しかし、うん十年ぶりにラリーに戻ってきた小野さんのドキドキ感を考えると、自分の緊張なんてたいしたことじゃないなぁ(笑)なんて思ったりして、意外に落ち着き始めていました。

スタートしてからいきなりミスコースしかけましたが、なんとかTC1に到着。早速SS5kmが待ち受けています。実はダートのラリーって初めての体験なので、なんとなくラリーの流れが解かっていること以外は本当に素人同然でした(苦笑)。

持ち前のいい加減さなのかなんなのか解かりませんが、なるようにしかならないと思えれば気が楽になったし、周りを見渡せるようにもなった?気がしました。SS1スタート時にロストするかと思いきや、濱田さんのノートの読み易いこと!本当にありがたかったです。レキをしていないのでコースも当然知らない。でもコーナーごとにコースを確認して読んでいたらフィニッシュまでロストすることなく読みきることが出来ました!

すぐ天狗になる私の性格上、一回成功するとどんどん調子に乗ってきます(笑)。次のSS2になると、ペースノートを読み方もどんどんアップグレードしていっちゃいます。ロストしそうになれば、ミラーなどの目印記載箇所を確認することで間違ってないことを理解したり、コーションポイントは2回言うようにしたり、とにかく(調子に乗りながらも)無我夢中で進行していきました。

しかし、ここで車の異変に気付き始めました。もちろん、ドライバーの小野さん自身も気付かれており、SS3ではペースを落として運転していました。しかし、予期せぬ動きを車がするようになり、ついにはハーフスピン。タイムをロストてしまいました。どうやら、足回りの不具合のようです。

午後のリグループ後に待ち受けるSSは15kmのロングステージの連続。とてもこのアシではもたないと判断し、小野さんにそれを伝えました。しかし、私はあくまでナビゲートする役。小野さんの判断を聞き、レグ2もアシの交換をしないで今のままの状態で行くことになりました。

午後のレグ2。やはり、アシが息の根を上げました。驚くくらいアシに圧力がない…。もうゆっくり走ることさえ困難な状態でした。加速する場所、ストレートなどではギャップがない限りはまだなんとか走れましたが、コーナーで荷重が左右どちらかのアシに乗ると、もぅどこにすっ飛んでいくか解からない。とても緊張する状態が続きました。あくまで目標は完走。こんなことでリタイアしたくなんてありません。レグ2は意地で走りきりました。もちろん、タイムなんて気にしているような状況ではありません。

実はこの頃から大きく天気が変わり、雨が降り始めていました。途中リタイア車がいたためにSS5がキャンセルになったのは不幸中の幸いでした。せっかくなので、ここのSSではペースノート合わせを走りながら行い、修正したり加筆したりしました。

1日目最後のSS7。先ほどキャンセルになったSS5の林道の再走です。15kmのロングステージ中、ギャラリーが観戦出来るポイントがここにはあります。ここくらいは攻めてやろうぜ!…ドライバーの小野さんの気持ちでした。宮崎のギャラリーはアツいと言われるように、車内へ歓声が聞こえるくらい熱狂的なファンが見守ってくれています。走るこちらとしてもそれはアツくなりました!

…が、歓声がひときわ凄かったのには実はオチがありました(笑)。私らの前を走っているのが高崎・濱田組のマーチなのですが、どうやらとんでもないギャラリーサービスをしたようです。ゴール後に撮影していた方のVTRを拝見させてもらったところ、右4→右4のコーナーを通過する際、2コ目のコーナー手前でギャップに引っかかり横転しかけて土手を登って戻ったそうです。ってそりゃぁ、ギャラリー的には大興奮ですよね? その後に私らが走ってきたものだから、その歓声がひときわ凄かったわけです。

無事に1日目を走りきり、最後のサービスで若槻さんやサービスの皆さんに手伝っていただきアシを交換しました。

アシの交換もして、2日目は安心して走れました。…といっても私はナビですが。私らは章典外であり目標はもちろん完走ですが、この時点でJN1クラス中唯一残った山北さんの総合タイムを逆転することを併せて目標にしました。

2分以上開いていたので、普通に考えたらキロ5秒以上を縮めなくてはならなく、不可能と言ってよい状態。でも、ラリーという競技では一瞬の気の緩みがコースアウトに繋がったりするもの。プレッシャーを与えたわけではないのですが、SS9の2キロ地点で山北さんがコースアウト。なんと、あっさりと逆転してしまいました。このSS9は1日目のSS1とSS4と同じコースです。私らは当然完走ペースながらも競争意識を持って攻めました。アシが直ったこともあり、お陰さまでタイムも良くなっていきました。

最後のSS10も完走ペースで走りきり、見事に完走を果たしました。

今回、ラリーはひとりでは出来ないということを改めて実感いたしました。食事、整備、タイムキーパーなどなど、サービスの方々にいかに助けられているか、また、チーム内の他のエントラントにもアドバイスをもらったり、整備で助けてもらったり。そして、この機会を与えていただいた小野さんに感謝いたします。

来年度は、ドライバーで参戦かな。

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